広島耐震マイスター倶楽部について
未曾有といわれる東日本大震災の発生から3年が経過しました。
尊い命を失われた方は行方不明者を含めて18,517名(3月10日現在)、
今なお避難を余儀なくされている方は、267,000名(3月10日現在)、
私達は、改めて亡くなられた方のご冥福を心からお祈り申し上げますと共に、
避難されている方のご健康と一日も早い東北の復興を願うと共に、今後ともできうる限りのお手伝いを
継続して参りたいと存じます。
私達、NPO法人広島耐震マイスター倶楽部は、阪神淡路大震災で建物の倒壊による死者が
80%以上を占めたことを教訓に「この悲劇を決して風化させてはならない!」という同じ使命感を
持つ建築家が集まり、耐震診断・耐震改修の学習を開始。平成19年3月広島県で策定された
「広島県耐震改修促進計画」に呼応して、平成20年9月に設立しました。以来、広島県、広島市、
福山市、廿日市市等のご後援を得て「広島住まいの耐震セミナー&相談会」を計10回主催、又、
各公民館様のご依頼で協賛セミナーを15回開催し、耐震診断の正しい進め方、耐震改修の実例及び費用等、
全て実例に基いた情報をお伝えし、啓発活動を行ってきました。その間、お集りいただいた県民の皆様は
約1000名、実施した耐震診断は200件を超え、耐震改修計画を実施。耐震改修工事を行っております。
現在、耐震診断・改修技術認定を持つ正会員会社15社、耐震改修用部材のメーカー等(賛助会員)10社、
学術会員数名の団体です。
平成25年9月、広島県危機管理監は前年、内閣府が発表した想定を大きく上まわる
「南海トラフ巨大地震による広島県の被害想定」を公表しました。それによると県内の震度は、
概ね6弱~6強、津波の高さ最高4メートル、家屋の全壊14,501棟、死者926名、津波による死者13,828名
(何れも最悪の条件下)という極めて深刻な想定となりました。しかし、一方でもし家屋の耐震化を100%に
すれば(現在78%)全壊棟数は845棟、死者35名に、又、地震から10分後に避難を開始すれば、
津波による死者も6084名に激減するとも発表しています。皆さんの力で減災を実現しましょう。
南海トラフ巨大地震の発生確率は、今後30年間に60%~70%という極めて高い確率です。
残念ながら現在の地震予知能力では、巨大地震はいつ襲ってくるか分かりません。
その時「自分の命、家族の命を救うのは先ず自分である!」という強い自覚を持って下さい。
その為には①まず地震を正しく知る、②自分の家の強さを知る、③安心に向けてできることからすぐに実行!
を心がけて下さい。私達も全力で県民の皆様のお手伝いをさせていただきます。