耐震改修
耐震改修 現場レポート 広島市M様邸
1お風呂部分の解体と構造の補強工事
改修工事にとりかかるにあたって、まず、お風呂を一番に解体しました。ところが、
床をめくってみてびっくり!土台がありません。何十年も使い続けたお風呂は、
このように傷みが進行している可能性が高いので、まずはじめに浴室まわりの解体からとりかかります。
ある程度予測はしていましたが、ここまで傷みが進行しているとは思いませんでしたが、解体してからでないと
見えない部分があるのも改修の特徴です。急遽土台を準備し、補強を行います。そして、柱も腐っていたので、
耐震計画にのっとって施工を行い、構造体も補強しながら改修工事を実施していきます。
年数が経過した建物はこのケースのように構造部分にまで傷みが進行している場合があります。
浴室のみの取り替えを依頼するのではなく、耐震診断・改修と浴室改修工事と同時に行うことを
おすすめしています。
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2玄関側表側の壁補強
芸予地震の損傷を受けていた壁の補強です。 現状の壁をはがし、筋交いを入れて、構造計算をした強度のバランスを保つ位置に 耐震金物を柱と筋交いに取り付けています。 そして、断熱材を入れ、構造用合板を貼り、耐力を強化しました。 外壁はモルタルを塗り、改修痕は分からないように美観を整えています。
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3家全体に金物補強
家全体のバランスを考えて適材適所に金物を取り付けていきます。 増築部分以外の筋交いには耐震金物が付いていませんでしたので、 壁を取り払い、屋根裏や床下から耐震金物を取り付けます。
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4基礎補強
家のまわりのスペースが広ければ基礎の増打ちをすることができますが、 今回のケースでは増打ちをすると家のまわりを歩くスペースがなくなりますので、 基礎をカーボンで囲って補強をするカーボン補強を選択。 耐力壁を配置した箇所についてはこのように基礎補強も行うことで全体の強度が上がります。
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5外部からの金物補強
建物の外側からも耐震金物補強を行いました。
また、外壁はメンテナンス時期でしたので、全体の外壁塗装を行いました。
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その他改修方法今回の実例で紹介できなかった改修方法をご紹介します。
屋根の改修 | 瓦の屋根から、軽量の屋根に吹き替えた実例。これだけで家が軽くなり、住宅への負担が軽減します。 | ![]() |
基礎補強 | 本格的な基礎の補強。増打ちをするとより強い補強をすることができます。 | ![]() |
屋内補強 | 屋内の耐力壁の補強です。押入れの中からなど、家の中から壁を補強することができます。 | ![]() |
取材協力/株式会社ハイランドハウス 高原慎司